学資保険加入の相談から発覚
夫:30代 妻:30代
この相談はご夫婦に子どもができたということでの相談でした。
話をしていると貯蓄をするのが苦手ということで、貯蓄のできる保険を求めておられました。
そのついでにということで、現在加入中の保険に関しても見させていただきました。
ところが、見事にやられていました。
1年前に、わりと大きめの代理店に行き相談されていたのですが、何故この保険に加入してしまったのだろうという内容でした。
① 変額保険の養老型に夫婦で毎月4万円もの保険料を支払っている
これは本当に酷いです。
まず、このご夫婦には投資経験が全くないどころか、株式はもちろん投資信託がどういったものかさえわかっていないのです。
きちんと理解もできていない相手に対して、高額な保険料を払わせ、詳しくリスクについての説明も、投資信託との比較もせずに販売されていたのです。
私が「投資信託などの方がまだいいですよ。」と説明しても、それがよくわからないし、変額保険も運用結果が良いときに途中でやめればいいと言われた、というのです。
それならば余計に自分で株式やETFを買ったり、投資信託を買う方がいいのです。
このご夫婦は特に死亡保障が必要なのではなく、運用目的として変額保険を購入しているのです。
この保険だと、当初10年近くは途中解約すればペナルティもあり相当に不利です。
例えばこちらの投資信託なら1000円からの積立が可能で、購入時と解約時の手数料は無料です。
10年以内の解約などで解約控除手数料が取られる変額保険と比べても断然有利です。
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大手資産運用会社なのでレポートの種類と内容が豊富です。
変額保険の問題は一度加入してしまうと、早期に解約すれば大幅に元本が割れてしまうということです。
解約すればかけた保険料が無駄になってしまうので、このまま続けるという選択肢になってしまうことが多いのです。
ただ、続ければもっと損をする可能性もあります。
もちろん、運よく運用結果が良いこともありますが、それなら始めから株や投信にしておけばもっと良い結果を得られます。
運用に不利な保険に加入したお客様が損をして、儲かるのは売った人間だけ。
直ぐに解約すれば元本割れすることをわかっていて、自分にペナルティが来ないことを見越して売っているのです。
しかもこれを売ったFPを名乗っている人、売るタイミングなども知らせるなどと言って販売していたようです。
本当に投資を理解している人間なら、このような商品は勧めるはずがありません。
そもそも、保険募集人がそのようなことを約束することは禁じられています。
今後の運用が悪くならず、タイミングよく解約できることを祈るばかりです。
② 他にもっと良い商品が提案できるはずなのに代理店の複数社乗り合い維持のために売られている
医療保険とがん保険にも加入されていました。
しかし医療保険は他の保険会社は提案されず『これがいいです』といって売られたようです。
がん保険にしても、他の商品は提案されなかったようですし、必要だからと診断一時金が300万円つけられていました。
これをある保険会社の医療保険にし、がん特約にすれば保険料は下がり、保障の内容もよくなりました。
数十社も保険会社を扱っている代理店が同じような提案をできないはずがないのです。
売れない商品をFPだからと信頼している人に売りつける。酷い話ですね。
ひょっとすると、本当に商品知識がないだけかもしれませんが、そうであれば辞めてもらいたいですね。
ちなみにこの代理店は、以前にも別のお客様に対して酷い売り方をしていました。
でも、FPというのに騙されるんでしょうね。
代理店の規模ではなく、相談相手をしっかりと見極めましょう。