ドル建て終身保険のリスク|メリットよりデメリットを把握|外貨建てはお得で増える?

投稿者: | 2017年7月10日

ドル建て

ドル建て終身保険とは?

 

保険料、保険金、解約返戻金、これら全てを日本円で扱われるものが通常の保険です。

れに対し、全てアメリカドルで扱われるもの。それがドル建ての保険になります。

その終身保険を『ドル建て終身保険』と呼びます。

他に豪ドル建て、ユーロ建てなどもあります。
(終身保険のほか、養老保険、年金保険もあります。)

日本の終身保険に比べると利率が高いのが特徴です。
為替を考えなければ、支払う保険料に対し、死亡保障の金額も円建てのものより大きくなります。

リスクはとにかく為替です。
円高、円安を理解しないでの契約は愚の骨頂。

わからないのに契約してはいけません。

 

為替取引経験者が提案しているか?

 

あなたは『相手はプロだから、ドル建ての終身保険にも詳しい。』
そのように感じるかもしれません。
しかし実際は、大して為替のことをわからない人であっても、簡単に取り扱うことができてしまうのが現状です。

ただ単に円高、円安、損益分岐点の説明をするだけなら、素人であってもできてしまうことです。

一番重要なのは売り手である募集人が、為替のリスクをどこまで理解しているか、ということなのです。

試しに次のような質問をしてみてください。

  1. 当日の為替レート
  2. この20年間での一番の円高、円安レート
  3. 募集人自身がその保険に入っているかどうか
  4. FXなどの取引をやっているか
  5. 外貨預金では駄目なのか

為替レートはだいたいの数字でいいと思います。

本人がドル建て終身に入っていて、FXなどもやっていて、かつ質問にも全て答えることができるなら、リスクもきちんと説明できる可能性は非常に高いです。

逆に1,2も答えられないような募集人の場合、為替を知らない素人です。
リスク説明などを決して信じてはいけません。

もちろん、あなた自身が為替に詳しく、リスクもきちんと理解できているのであれば、検討するのはありだと思います。

残念ながら、このような素人が外貨建て保険を取り扱い、リスクを回避する方法も提案できず、利率が高いからなどと売られているのを見てきています。
ドル建て保険は博打ではありません。

デメリットを先に把握しておくこと。リスク許容度を考えること。
それを優先して検討してください。

 

なぜ勧めてくるのか?

 

為替に本当に詳しくて、あなたのことをしっかり考えた上で、ドル建ての保険を円建てと一緒に提案してくる人。
こういう人は問題ありません。

しかし前述のように、為替の素人や自分が入ってもいないのに、勧められることも多いのがこの保険です。

なぜでしょうか?

あなたには大体わかっているかもしれませんね。

ずばり、募集人に入る手数料が大きいからです!!!
だから保険料も多く払ってほしいし、売りたいんです。

円建ての終身保険、養老保険などに比べると、ドル建ては同じ保険料でも手数料率が違います。

先ほどの5項目の質問を参考に、しっかり見極めてください。

 

円高と円安

 

ここでご紹介する必要もないかもしれませんが、円高、円安でどうなるのかを簡単にご説明いたします。

円高というのは円の価値が上がること。
円安というのは円の価値が下がること。
同じ1$でも1$=80円なら100$のものが8000円で購入できますが、
1$=120円なら100$のものを買うには12000円必要になります。

円の数字が上がるのが円安、下がるのが円高なので、少しややこしいかもしれませんね。

これを月払い100$の保険料に当てはめると下図のようになります。

円高円安

円安になると支払う保険料が高くなる、ということを覚えておきましょう。

 

リスクというデメリットを考える

 

ドル建て終身保険にはリスクという最大のデメリットがあります。

もしかすると、募集人はこのリスクを簡単にしか説明しないかもしれません。

具体的に、どのようにリスクを取るべきかを考えられないかもしれません。

メリットを考える前に、このリスクをどこまで許容するか、どうやってそれを決めていくか、ということがとても重要になります。

最も考えなければならないリスク

これは保険料です。
円安になると支払う保険料が高くなります。

月払いの保険料を円建てで考えた場合、どこまでの円安までなら耐えれるか。

それをきちんと考えておかなくてはなりません。

円建てより利率がいい、増える、死亡保険金が大きいといっても、途中で支払うことができなくなってしまうと大変です。

中には払えなくなったら減額すればいいという募集人がいます。
騙されないでください。減額とは部分解約です。
減額分はおそらく元本割れとなるでしょう。

ではどこまでの円安を最大値に設定すればいいでしょうか。

実はとても難しいのです。
100%わかるものではありませんから。

考えてみてください。
一年の初めに為替レートをいろんな方々が予想しますよね。
当たらないこと、多いですよね。

一番安全なのは、10年払いならそれを全期前納してしまうことです。
(全ての保険料を一括で払ってしまう)

そうすれば、円安になっても支払いの心配は要りません。
逆に円高になると損してしまいますが、
リスク回避の考え方としては間違っていません。

月払いや年払いしかできない場合には、最低でもその時点でのレートでの支払額の、1.5倍は考えておきましょう。


現在1$=100円で、月払い100$なら1万円。
将来1$=150円まで円安が進むと月払い15000円です。
この例の場合ですと、もし15000円を毎月払えるとしても、敢えて月払い10000円までの契約にしましょう。

契約時点でかなりの円高の場合には、1.5倍ではなく、2倍程度まで見ていてもいいかもしれません。
なぜなら、1$=80円程度から、1$=150円程度まで、3年くらいで円安になったこともありますから。

それくらい、為替というのは動くときには動くものなのです。

解約時の円高というリスク

これは保険を解約して資金を使うときの話です。

保険料を支払う間は円高の方が保険料も安くていいですね。

しかし、解約して受け取るときには円安の方がいいですよね。

もし円高が進んでいると、受け取れるお金は減るからです。

円安のタイミングを狙って解約をするため、解約予定期間を少し長めに見ておく方がいいでしょう。

途中で引き出せないリスク

払込期間中は解約をすると元本割れしてしまいます。
(よほど円安が進めば別ですが)

これはドル建てに限りませんが、死亡保険金目的でなく、運用が目的であればデメリットだと思います。

もし外貨預金やFXでの運用であれば、円安のタイミングで一旦円に戻し、円高になったらまた預ける、というようなことが可能ですから。
それがいつでもできますからね。

このようにリスクがあるというデメリットをしっかり知っておいてください。
メリットを考える前に、デメリットを把握しておきましょう。

実は為替のリスクについては完全ではないですが、回避できる方法もあります。
外貨預金を使う方法と、FXを使う方法です。

後者の方が資金が多く必要ないのでやり易いです。

もしこの商品を勧められたら、回避する方法を聞いてみてください。

本当に為替のプロであるなら、ちゃんと答えられるはずですから。

※実際に支払いで困った人の例がこちらです

 

ドルコスト平均法に注意

 

あなたがもし、ドル建て終身保険を勧められたら、『ドルコスト平均法』という言葉を聞くかもしれません。
こんなふうに。

毎月少しずつドルを買っていくので、為替のリスクを回避できます。ドルコスト平均法というんですけどね。

 
専門用語が出てきて『さすがプロだなぁ。』と思うかもしれません。
でもこれ、間違っていますからね。

もしこれが、例えば毎月1万円分のドルを購入するなら、ドルコスト平均法になります。
円高時には多くのドルを買えますから。

しかし円高時でも円安時でも、購入するドルの額が同じなら、それはドルコスト平均法ではなく、単なる平均買いです。

更に毎月円安が進んでいけば、支払う保険料が増えていくだけですので、何もリスク回避にはなりません。

外貨投資についてよく知りもしない人の説明を信用してはいけません。
注意してくださいね。

 

短期運用で考えてはいけない!

 

ドル建て終身保険を運用として考えるなら、短期の運用で考えてはいけません。

いくら予定利率が円建てよりも良いとはいえ、解約返戻金が増えていくのは保険料払込終了後からです。

そのため、保険料の払込期間はなるべく短く、解約までの期間はなるべく長くしておくのがベストなのです。

短期間、特に保険料払込期間は元本割れの可能性も少なくありません。

決して短期間の運用としてではなく、長期間の運用として考えましょう。

ドル建ての保険を学資保険代わりに勧められることもあるかもしれません。
しかし、本来元本割れを避けなければならない資金ですから、あまり向いているとは思いません。
手数料目的であるだろうと疑うべきです。

 

固定利率と利率変動型

 

ドル建て終身保険にも加入したときの利率で固定されるものと、毎月1回変動するものがあります。
変動するものは最低限保障される利率も決められていますので、その利率以下にはなりません。

では利率が固定で3%のものと、利率は変動で最低保障が3%のものでしたら、どちらがいいでしょうか?

当然ですが、利率変動型ですね。

では利率が固定で3.5%のものと、利率は変動で最低保障が3%のものでしたら、どちらがいいでしょうか?

この場合は意見が分かれるところです。
私は個人的に利率変動型が良いと思っています。
なぜなら、保険は長期間で考えますので、アメリカの金利が上昇するということは十分考えられるからです。
それも一つのリスクと考えると、利率固定は不利だと思います。

また利率変動型のもののメリットとして、利率が最低保障を上回ると、保険料払込終了後の死亡保険金も増えていきます。
増えるという要素があるのは嬉しいですね。

 

死亡保障としてもっておく

 

散々ドル建て終身のリスクを説明してきました。

それはリスクを理解することが最も重要だからです。

決してメリットがないということではありません。

予定利率が高いというのはいいことです。

特に利率が高いために死亡保障に対する保険料が、円建ての終身保険に比べるとかなり安いのです。

運用としてではなく、終身の死亡保障としてもっておくには、とてもいい商品だと思います。

解約返戻金よりも死亡保険金は高いですし、利率変動型の商品を短期間で払い込んでしまえば、死亡保険金が増えていく可能性があるというメリットもあります。

将来円安になれば、死亡保険金も実質増えます。

将来円高になっても、死亡保険金が元本を下回る可能性は、加入時期にもよりますが少なくなるでしょう。

 

急激な円安などに対応する方法

 

保険料を払い込んでから数年後、リスクは回避して契約していたつもりでも、思いもよらない円安になる可能性もあります。
例えばですが、日本国債が暴落し、急激な円安が起こるなど。

もしくは資金計画が変わり、急に支払いが困難になった場合など。

その場合の対処法ですが『払済』にするのがいいと思います。

そうすることで保険料の支払いをストップできます。
保険金額は落ちますが、保障はずっと続きますし、予定利率が高いので、長期的に考えれば支払った保険料も増えていきます。

解約してしまうとその時点での解約返戻金ですので、この方法を使えば、むしろ円安になればなるほどお得になります。

但しある程度の年数にならなければ、もともとの解約返戻金が低すぎて、将来的に解約返戻率が100%を超えてこない可能性があります。

この払済の設計書も必ず添付してもらってください。

 

低解約終身のワナ

 

保険料の払込期間中、解約返戻金を低く抑えるタイプのもの。
それを低解約終身保険というのですが、こちらは保険料が少し安くなるという特徴があります。

同じ保険金額でも、通常の終身保険よりも保険料が安いので、払込期間を満了できるのであれば良いように思えます。

但し円建ての場合ならよくても、ドル建てには為替リスクがあります。

もし前述のような急激な円安が進んだ場合、支払う保険料が大きく増えます。
通常タイプのものであれば『払済』で回避することができるかもしれません。

ところが低解約終身ですと、払込終了前の解約返戻金が抑えられています。

払済というのは解約返戻金を元にして実行されますから、低解約終身ですと不利なのです。

保険料が安くなることはいいことなのですが、その分リスクがあることを、しっかりと理解しておいてください。

10年払いで全期前納する場合などですと、低解約終身の方がいいですね。
為替のリスクはなくなりますから。

ドル建て終身保険のリスク、とことん考えてくださいね。

 

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